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こんなお悩みありませんか?
- 朝起きた時に手や指が固くなっている
- 複数の関節が痛む、腫れている
- 体がだるく、微熱が続いている
- 手や指の変形が気になる
- 日常生活での動作に支障がある
- 関節の痛みで眠れない
関節リウマチについて

関節リウマチは、免疫システムの異常により、関節の滑膜に慢性的な炎症が起こる自己免疫疾患です。炎症が進行すると関節が破壊され、変形や機能障害を引き起こす可能性がある重要な疾患です。特に30~60歳代の女性に多く見られ、早期発見・早期治療が非常に重要です。
関節リウマチの主な症状と経過
初期
関節リウマチの初期では、手指や手首の関節に痛みと腫れが現れることが多く、特に朝に強いこわばりを感じます。この症状は左右対称に現れることが特徴的です。また、複数の関節に痛みと腫れが出現し、全身の疲労感や微熱を伴うこともあります。
進行した症状
症状が進行すると、関節の変形が始まり、日常生活での動作が困難になることがあります。関節リウマチは単なる関節の病気ではなく、全身に影響を及ぼす疾患であり、貧血や発熱、疲労感といった全身症状も現れます。さらに、シェーグレン症候群による眼や口腔の乾燥、肺疾患などの合併症を伴うこともあります。重症例では首の関節にも影響が及ぶ可能性があります。
関節リウマチ診断と検査
関節リウマチの診断には、詳細な問診と診察が欠かせません。医師は患者さんの症状の特徴、経過、部位などを丁寧に確認します。また、血液検査ではリウマトイド因子や抗CCP抗体、炎症マーカーなどを調べ、画像検査ではレントゲンや超音波、MRIなどを用いて、関節の状態をくわしく評価します。
リウマチの診断基準
関節リウマチの診断は、2010年に米国および欧州リウマチ学会が合同で発表した新しい分類基準に基づいておこなわれます。近年、治療薬の進歩により関節リウマチの進行を抑制することが可能となり、早期診断・早期治療の重要性が高まっています。診断の際には、まず少なくとも1つ以上の関節で腫れを伴う炎症(滑膜炎)が認められ、かつその症状が関節リウマチ以外の病気では説明できないことを確認します。その上で、次の項目について総合的に評価をおこないます。
関節リウマチの診断基準(2010年)
関節症状の 範囲 |
症状のある関節の数を詳しく調べます |
---|---|
血清検査 | リウマトイド因子(RF)や抗CCP抗体の有無を確認します |
炎症反応 | CRPや赤沈値で体の炎症状態を評価します |
症状の期間 | 症状がどのくらいの期間続いているかを確認します |
これらの検査結果と臨床所見を総合的に判断し、点数化することで、より正確な診断が可能となります。ただし、この基準を機械的に当てはめるのではなく、他の疾患の可能性も十分に検討した上で、総合的に判断することが重要です。
最新の治療アプローチ
現代の関節リウマチ治療は、早期からの積極的な治療により、関節破壊を防ぐことを目標としています。治療の中心となるのは薬物療法です。免疫異常を改善する抗リウマチ薬を基本として、高い治療効果が期待できる生物学的製剤やJAK阻害薬などの新世代の治療薬も使用されます。また、炎症を抑えるステロイド剤や、痛みと炎症を軽減する非ステロイド性消炎鎮痛剤も、症状に応じて使用します。これらの薬物療法に加えて、リハビリテーションや適切な運動療法も重要な役割を果たします。関節の保護と機能維持のバランスを取りながら、患者さんの生活の質を維持することを目指します。関節の破壊が進行した場合には、人工関節置換術などの手術療法も検討します。
日常生活での留意点
関節リウマチの治療において、日常生活での管理も重要です。適度な休養と運動のバランスを保ち、感染症の予防に努めることが大切です。また、喫煙や歯周病は症状を悪化させる可能性があるため、禁煙や適切な歯科治療も必要です。規則正しい生活とストレス管理も、症状の安定に役立ちます。
整形リウマチ科 たくみリハビリクリニックの関節リウマチへの取り組み
関節リウマチの治療は長期的な管理が必要ですが、適切な治療により、多くの患者さんが良好な日常生活を送ることができます。当クリニックでは、整形外科・リハビリテーション科の専門医・指導医の資格を持つ医師が在籍しており、適切な診断機器と治療法を用いて、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な治療をご提供しています。
このような症状が見られるときは、まずはお早めにご相談ください
- 朝のこわばりが1時間以上続く
- 複数の関節に痛みや腫れがある
- 原因不明の発熱や倦怠感が続く
※特に妊娠・出産をお考えの方は、治療計画の調整が必要となるため、ご相談ください。
当クリニックでは、診断基準に基づいて、専門医が詳細な問診、身体診察、各種検査を組み合わせた慎重な診断をおこなっています。その上で、患者さんの生活スタイルに合わせた治療プランをご提案いたします。些細な症状でも気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
専門医によるリウマチ治療

関節リウマチの治療において、薬物療法と並んでリハビリテーションは重要な役割を果たします。当クリニックでは、リハビリテーション専門医・指導医である院長の直接の指導のもと、患者さんお一人ひとりの症状や生活環境に合わせた、安全で効果的なリハビリテーションプログラムをご提供しています。
炎症期と寛解期で異なるアプローチ
関節リウマチのリハビリテーションでは、炎症の状態に応じて適切な運動療法を選択することが重要です。炎症が強い時期には関節の保護を優先し、炎症が落ち着いている時期には筋力強化や関節可動域の維持・改善を図ります。専門医が定期的に状態を評価しながら、プログラムの調整をおこないます。
リハビリテーションの具体的な目標
- 関節の機能維持と改善
- 筋力や柔軟性の維持
- 日常生活動作の改善
- 生活の質の向上
- 二次的な障害の予防