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- 首の痛み
こんなお悩みありませんか?
- スマートフォンやパソコン作業で首が痛む
- 首のコリや痛みが慢性化している
- 猫背が気になる
- 首の痛みで頭痛がする
- 朝起きた時から首が重い
- ストレスで首が凝る
首の痛みの主な原因
姿勢が悪いことによる首への負担

スマートフォンやパソコン作業時の姿勢の悪さは、首への大きな負担となります。成人の頭部は約4~6kgもの重さがあり、猫背の状態では首に約27kgもの負担がかかることも。特に、耳の位置が肩より前に出ている姿勢は要注意です。このような状態が続くと、首や肩の筋肉に過度な負担がかかり、痛みの原因となります。
ストレスと自律神経の乱れ
精神的・身体的なストレスは自律神経の乱れを引き起こします。自律神経が乱れると体がリラックスできず、筋肉が緊張状態となります。その結果、首のコリや痛みが慢性化しやすくなります。
血行不良
長時間の同じ姿勢やストレスによる筋肉の緊張は、血行不良を引き起こします。血行が悪くなると、首の周囲の筋肉や組織に十分な栄養が行き渡らず、コリや痛みの原因となります。また、これらの症状が全身の不調へとつながることもあります。
早期治療が大切な理由
首の痛みは、放置すると慢性化や症状の悪化につながる可能性があります。当クリニックでは、これらの原因に対して丁寧な診断をおこない、患者さんの生活習慣や仕事環境に合わせた適切な治療をご提供いたします。
首の不調でお悩みの方は、お早めにご相談ください。原因を特定し、的確な治療と予防法をご提案いたします。
首の痛みの原因となる主な疾患
首(頚椎)は7つの骨から構成され、前方に緩やかな曲がり(前弯)を持つ重要な部位です。この部分には手足を動かすための神経(頚髄)が通っているため、さまざまな症状が現れることがあります。
首の痛みの原因となる代表的な疾患
- 頚椎椎間板ヘルニア
- 頚椎症性脊髄症
- 頚椎症性神経根症
- 後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症
- 斜頚
- 外傷性頚部症候群(むちうち症など)
- 頚肋
- 腕神経叢損傷
- 胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
- 側弯症
- 脊髄腫瘍
- 転移性脊椎腫瘍
これらの疾患は、それぞれ特徴的な症状を示し、適切な診断と治療が必要です。当クリニックでは、くわしい診察と検査により、症状の原因となる疾患を特定し、最適な治療方法をご提案いたします。
治療方針
症状や原因に応じて、以下の治療を組み合わせておこないます。
保存的治療
- 投薬治療(消炎鎮痛剤、筋弛緩剤など)
- 理学療法(運動療法、物理療法)
- 装具療法(頚椎カラーなど)
- 生活指導・姿勢指導
手術的治療
神経の強い圧迫が認められる場合や、保存的治療をおこなっても十分な改善が見られない場合には手術的治療を検討します。特に進行性の麻痺症状がある場合は、早期の手術的介入が必要となることがあります。手術の方法は、患者さんの症状や画像所見に基づいて、最適な方法を選択いたします。
予防と日常生活での注意点
姿勢の改善
日常生活での適切な姿勢管理が重要です。特にスマートフォンやパソコン作業時には、画面を見る角度や作業環境に注意を払いましょう。また、定期的な姿勢チェックを心がけ、崩れた姿勢はすぐに修正することが大切です。
運動・ストレッチ
首周りの筋肉のストレッチや、肩甲帯周囲の筋力強化は、首への負担軽減に効果的です。ただし、過度な運動は逆効果となる場合もありますので、適度な強度でおこなうようにしましょう。
生活習慣の改善
十分な休息と質の良い睡眠を取ることが大切です。自分に合った枕を選び、睡眠時の首への負担を軽減しましょう。また、日々のストレス管理も症状の予防に重要な要素となります。
早期発見と治療
首の痛みやしびれが続く場合は、早めの医療機関受診をおすすめします。定期的な健康チェックをおこなうことで、症状の進行を防ぎ、より効果的な治療が可能となります。
当クリニックでの治療について
当クリニックでは、リハビリテーション専門医による詳細な診断のもと、患者さんお一人ひとりの症状や生活環境に合わせた最適な治療プランをご提供しています。症状の改善だけでなく、再発予防まで含めた総合的なアプローチをおこない、より良い生活の質の維持・向上を目指します。早期の適切な治療が重要ですので、首の痛みやしびれでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
頚椎椎間板ヘルニア(けいついついかんばんヘルニア)
特徴
頚椎椎間板ヘルニアは、首の骨である頚椎の間にある椎間板が突出し、脊髄や神経根を圧迫することでさまざまな症状を引き起こす疾患である。特に、首を斜め後方に反らすと腕や手に痛みが走ることが特徴的であり、進行すると神経の圧迫が強まり、痛みだけでなく手足のしびれや運動機能の低下がみられるようになります。
診断
- レントゲン(X線)やMRI(磁気共鳴画像)による画像診断
- 症状の特徴と画像診断を組み合わせて確定診断
症状
初期症状
首、肩甲骨周囲、腕に痛みを感じる。
進行すると
手足のしびれが現れる。
手や足の動きが悪くなり、細かい作業や歩行が困難になることがある。
頚椎症性脊髄症
加齢に伴う頚椎の変化(椎間板の膨隆・骨のとげの形成)により、脊柱管内の脊髄が圧迫される疾患です。日本人は特に脊柱管が欧米人より小さいため、発症しやすい傾向にあります。
診断
- 症状と四肢の反射亢進などの診察所見
- X線での頚椎症性変化の確認
- MRIでの脊髄圧迫の確認
※検査所見だけでなく、症状との総合的な判断が必要です。
症状
- 手先の不器用さ(ボタンの開け閉め、箸の使用、書字が困難)
- 歩行障害(脚のもつれ、階段での手すり使用)
- 手足のしびれ
- 若年者ではかけ足やケンケンの困難さ
- 高齢者では症状の自覚が遅れることもある
頚椎症性神経根症
加齢による頚椎症の変化で、脊髄から上肢へ向かう神経根が圧迫または刺激されて起こる疾患です。遠近両用眼鏡使用時の姿勢も原因となることがあります。
診断
- 臨床症状の確認
- 頚椎後方伸展時の症状増強
- X線での頚椎症性変化の確認
- MRIでの評価(神経根圧迫の確認)
症状
- 肩から腕にかけての痛み(程度は様々)
- 腕や手指のしびれ
- 上方視やうがい動作の困難
- 上肢の筋力低下
- 感覚障害
斜頚
顔が左右どちらかに向き、首を傾けた状態となる疾患。
4種類に分類
- 先天性筋性斜頚(胸鎖乳突筋の拘縮)
- 骨性斜頚(頚椎・胸椎の奇形)
- 炎症性斜頚(環椎と軸椎の異常)
- 眼性斜頚(眼筋の異常)
診断
- 詳細な問診(発症時期の確認)
- X線検査
- 必要に応じてCT検査
- 開口位でのX線撮影
- 眼科的検査(眼性斜頚の疑い時)
症状
- 常に一方向に顔が向く
- 首の傾き
- 筋性斜頚の場合は胸鎖乳突筋のしこり
- 眼性斜頚では注視時に症状が強まる
外傷性頚部症候群
交通事故などで生じる頚部挫傷後の症候群。受傷時の反射的な筋緊張により、筋の部分断裂や靭帯損傷が生じています。過度な安静や長期のカラー装着により症状が長期化することがあります。
診断
- X線・MRIでの骨折や脱臼の除外確認
- 年齢相応の変性変化との区別
※頚椎症による骨棘により、誤って椎間板ヘルニアと診断されることもあります。
症状
- 頚部痛
- 肩こり
- 頭痛
- めまい
- 手のしびれ
※長期間にわたって症状が持続
頚肋(けいろく)
胎生期の下位頚椎から出ている肋骨の遺残。胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)の原因の一つ。中年の女性や重量物を持ち上げる職種の人に多く見られます。
診断
- 鎖骨上窩での骨性隆起の触診
- 腕神経叢部の圧痛と放散痛の確認
- X線での第7(時に第6)頚椎からの頚肋確認
※無症状例も多く、類似症状を示す他疾患との鑑別が必要
症状
- 前腕尺側と手の小指側のうずきや刺すような痛み
- しびれ感、ビリビリ感
- 手の握力低下
- 細かい動作の困難さ
- 骨間筋と小指球筋の萎縮
腕神経叢損傷
オートバイ事故、スポーツでの転倒、機械への巻き込み、分娩時の損傷などにより、腕神経叢が損傷される疾患。損傷部位と程度により症状は異なります。
診断
- 神経学的診察による損傷部位と程度の評価
- X線検査(合併損傷の確認)
- MRI検査(脊髄液漏出、髄膜瘤の確認)
- 電気生理学的検査
症状
上位型
- 肩の挙上、肘の屈曲不可
- 肩の回旋、前腕の回外力低下
- 上腕近位外側と前腕外側の感覚障害
下位型
- 手指の運動障害
- 前腕や手の尺側の感覚障害
全型
- 肩から手までの上肢全体の運動・感覚障害
- ホルネル徴候(眼瞼下垂、眼裂狭小、瞳孔縮小)
胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
腕神経叢と鎖骨下動脈が、前斜角筋と中斜角筋の間、鎖骨と第1肋骨の間、小胸筋の付着部で圧迫される疾患。絞扼部位により、斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群に分類されます。
診断
- 理学的検査
- X線検査(頚肋の有無、肋鎖間隙の確認)
- 類似症状を示す他疾患との鑑別
- 触診による圧痛と放散痛の確認
症状
- 腕を挙げる動作での上肢のしびれ
- 肩、腕、肩甲骨周囲の痛み
- 前腕尺側と手の小指側の痛みやしびれ
- 手の握力低下と細かい動作の困難さ
- 手内筋の萎縮
- 血行障害による手腕の色調変化
側弯症
背骨が左右に弯曲し、背骨自体のねじれを伴う状態。主に小児期に見られ、特発性(原因不明)が60~70%を占めます。女子に多く、日本での発生頻度は1~2%。
診断
- 前かがみ姿勢での背部観察
- 立位でのX線撮影による角度測定
- 神経学的検査
- MRI検査(症候性側弯症の鑑別)
症状
- 左右の肩の高さの違い
- 肩甲骨の突出
- 腰の高さの非対称
- 胸郭の変形
- 肋骨や腰部の隆起
- 進行時の腰背部痛
- 心肺機能の低下
脊髄腫瘍(硬膜外、硬膜内髄外、硬膜内髄内)
脊柱管内に発生する腫瘍の総称。硬膜外腫瘍は転移性が多く、硬膜内腫瘍は良性腫瘍が多いです。
診断
- MRI検査(造影MRIを含む)
- CT検査(手術計画用)
- 神経内科疾患との鑑別
症状
- しびれ
- 感覚障害
- 筋力低下
- 圧迫部位より遠位の反射亢進
転移性脊椎腫瘍
がん細胞が脊椎に転移し、骨を破壊する疾患。骨折や脊髄圧迫により症状が出現します。
診断
- X線での骨破壊の確認
- MRIでの腫瘍病変の確認
- 骨シンチグラム
- CTでの病的骨折リスク評価
症状
- 背部痛
- 腰痛
- 脊髄圧迫による麻痺
脊髄損傷
脊椎の脱臼や骨折により脊髄が圧迫されて起こる障害。頚椎では、脊柱管狭窄や後縦靭帯骨化症がある場合、転倒などの軽微な外傷でも発症することがあります(非骨傷性頚髄損傷)。
診断
- MRIでの脊髄損傷の確認
- X線での脊椎損傷の確認
- 神経学的所見の評価
症状
急性期には脊髄ショックの状態となることがあります。
完全麻痺
損傷部位以下の運動・知覚の完全な消失
不全麻痺
一部の機能が残存
脊椎手術後のしびれ
長期間の神経圧迫や手術操作による影響で、手術後もしびれが残存する状態。神経の圧迫は除去できても、神経自体の変化が改善しないことがあります。
診断
- MRI、CT、造影検査による新たな圧迫の有無の確認
- 術後の神経学的評価
症状
- 手術で神経圧迫が解除されても残存するしびれ
- 神経の圧迫や牽引による一時的な症状悪化の可能性
首・肩こり

筋肉の緊張による血流障害と疲労物質の蓄積により生じる症状。40代以降に増加し、姿勢や生活習慣が影響します。
診断
- 症状と経過の確認
- 生活習慣や姿勢の評価
- 重大な基礎疾患(心疾患など)の除外
症状
- 首や肩の筋肉の緊張と痛み
- 長時間の同じ姿勢で悪化
- 片側性の症状
- 睡眠姿勢による症状悪化
- 心疾患による左側優位の症状(要注意)